フィリピン・ミンダナオ島でおこなわれている「マングローブ植林とエビ養殖」のプロジェクトは、おかげさまで順調にすすんでいます。マングローブの生育の方ですが、2001年4月に、養殖池跡地約1haのうち、30%の面積にあたる部分に、ヒルギ系(Rhizophora)を中心に約750本が植林されました。植林後約10ヶ月で、タコ足のような根っこがすでに出始めるものがあるなど、生育状況は良好です。植えたマングローブの生存率90%ほどで、これは、海岸沿いに植えた場合と比べて、とても高い割合です。また、この同じ場所に稚エビを一定期間入れ、ある程度大きく育ったところで別の池へ移して養殖を試みています。植林前は2万匹の稚エビを入れても約半分の1万匹程度しか収穫できなかったのが、現在では約9割の1万8千匹もの収穫ができるようになっています。地元の住民の生計にも明るい兆しが見えています。エビの収穫料が増えた理由として、植林されたマングローブの幹が、稚エビたちにとって安全な休息場所の役割を果たしているからではないかと考えられています。(写真は養殖池跡地に植えられて順調に育つマングローブの幼木) |